広瀬先生、はじめまして。
神奈川県に住んでいます、Sayaと申します。
現在、高校2年生です。
私は、先日「福岡県で、32歳の母親が、5歳の子供を虐待して死なせた」という事件に
とてもショックを受けています。
こういった事件が起きるのは、子供を育てる親自身が
大人になりきれていないことが一番の原因だと思っています。
子供を育てる存在である親が、
なにか思い通りにならないことや、つらいことや問題にぶつかった時にすぐにイライラし、
それを子供にぶつけてしまっているのだと思います。
私は、こういった問題が少しでも世の中からなくなっていけばいいなと思っています。
私は現在、保育士になるための勉強をしています。
そして、保育士になって、
子育てに悩む親の相談や、サポートをしていきたいと思っています。
そうすることで、親が子供に愛情をもって接し、
健全な子育てができるようになるといいなと思っているのですが、
広瀬先生、こんな私になにかアドバイスをください。
よろしくお願いいたします。
Sayaさん、こんにちは。
まだ若いのにとてもしっかりした考え、そして素敵な目標をお持ちなんですね。
虐待の原因というのも実に様々ですが、
Sayaさんがおっしゃっている、本当に大人になりきれていない大人が増えている
というのも、ひとつの原因ですよね。
保育士になって、子育てに悩む親のサポートをしていきたいという思い、
とても素晴らしいと思います。
ここでひとつ覚えておいていただきたいのが、
「保育」と「子育て」というのは、似ているようで、
実はまるっきり正反対といってもいいくらい違う性質のものだということです。
この点を勘違いしている保育士さんがとても多いのですが、
実は、私のところに子育ての相談に来る方には、
学校の先生と保育士さんが非常に多いんです。
保育士だから、自分は子育ては得意だと思っていたけれど、
いざ自分で子育てをやってみたら全然できない、すごく悩んでしまう・・・
こういった保育士さん、非常に多いんですよ。
「保育と子育ての勘違い」なんですよね。
保育は保育で勉強する必要がありますし、
子育ては子育てで勉強と経験を積み重ねる必要があります。
これらは、別の性質のものとして勉強していってください。
あなたのような若い方がそういう志を持って、頑張って勉強されていることを思うと、
私もとても嬉しいです。
頑張ってくださいね!
またなにか分からないことがあったり、壁にぶつかった時には、私に相談してください。
それと、「先生」じゃなく、今度からは「さん」で呼んでくださいね。
「先生」と言われると何となくお互いに距離を感じてしまいますが、
「さん」だと同じ目線で物事を考えられる気がしますので。
よろしくお願いします。